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昨日は第2回トステムj設計コンテストの表彰式。
今回・・・金賞をいただいてしまった(すみません)。
*「世田ヶ谷の家」 設計:伊礼智設計室 施工:相羽建設
手放しで喜べないのは審査員が永田さんと真壁さん・・・
あまりにも近しい方なので応募するつもりはなかった。
このコンテストの仕掛け人である真壁智治さんとしては
できる限り、盛り上げたい・・・・というわけで知り合いに片っ端から連絡し、
応募するようお願いしたに違いない。
こちらにも、強い要請があり(笑)、しぶしぶ応募することにした。
真壁さんの努力の甲斐あってか?メーカーの具体的な製品使用例という
特殊なコンテストにあって、100を超える応募があったとのこと。
キッチン部門、バス部門、玄関ドア部門、サッシュ部門と分かれていたのだが
応募案の2/3がサッシュ部門に集中した。
建築家としては既製のキッチンやバス、玄関ドアはなかなか使用しないはず。
当然、サッシュに集中することに。
たまたま、「オープンウィン」を使用した物件が工事中、
何とか応募基準を満たせるということで
真壁さんを盛り上げるためならと応募してみた。
まだ、完成していないこともあって、プレゼンテーションの方法を工夫してみた。
永田さんがキャドの図面を好ましく思わないこと、
「ただ、開けば良い、付ければ良い」という案は評価しないだろう
ということは常識的に知っていた。
開口部が全体のプランの中でどう生かされているか、
また、その設計自体が良くないものは評価しないというのも、ぼくにとっては常識(笑)。
□ 開く場所・開き方を考える
□ 開く場所を守り、町へつなげる
□ 断面を工夫してバランス良く開く
という流れに沿って、手書きのイラストで設計の意図を表現していった。
枠廻りの詳細図も添付しておいた。
講評の中でサッシュをひと工夫して取り付けた案は2つしかなかった(それが金賞となった)。
木製の戸袋でサッシュを包み、開いたときに
サッシュが消える工夫をしたことを評価したとのこと。
加えて、ただ開けば良いということでなくて、開き方を考えたこと、
たぶん、バランスのいい設計だという評価で金賞になったはず(笑)!!
もうひとつの金賞となった案は掃き出しでなくて
風景を切り取るように窓として使用したことが評価された・・・
素晴らしいロケーションも幸いした。
建築家の泉幸輔さんに
「伊礼さんの住宅は開口部と壁と家具しかない・・・それがいいんだよな」
と言われたことがある・・・褒められてるのか、からかわれているのか良く分からないが(笑)、
開口と壁のバランス(開くことと、閉じることのバランス)・・・
外部との関係を制御する開口部の開け方は簡単ではない。
永田さんに金賞をいただいてすみません・・・といったら
いやいや・・・と照れた様子。正当な評価であると・・・。
これで、やっと荷が降りた感じである。