下町で苦労することのひとつに物干しがある。
片寄せあって立ち並ぶ家々では満足な陽当たりを期待することすら贅沢というもの。
たいてい、皆さん、超法規的に「天上の物干し」を構築する。
先日、三ノ輪で大通りからひときわ目立つものを採取した。
ほとんどのものが涙ぐましく、スペースをかいくぐり、苦労がダイレクトに伝わってくるのだが、
この物件は大らかと言うか伸びやかと言うか・・・。
物干しの時の、見晴らしの良さ、駆け抜ける風の爽快感が伝わってくるようだし、
取り込みのときの夕日も堪能できそうだ。
omソーラーの夏排気で洗濯物を乾かそうなんて思っている自分の考えが間違っているのではないか?
omに頼ることが無粋なような気がした。
ついでに、各家の「天上の物干し台」を超法規的にブリッジで繋いだら(どうせやるのならば)
さぞかし爽快で楽しいだろう。 伊礼智
採取場所:台東区三ノ輪
採取日時:2004年11月