宮脇檀の教え・・・新学期始まる
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きょう、14日から学校が始まりました。
今年から通年で1年生を担当する。

まず、製図板にケント紙の張り方から指導します(笑)。
道具の使い方から線の引き方・・・基本中の基本を教えるのですが
これがまた大変。
老眼気味の身では1ミリ感覚の線を引いてみせるというのも
かなり技術が入り、左利きの学生に線の引き方を教えるのも(無理)大変。
2年生や3年生の設計を見ることの方がどれだけ楽か!!

しかし、ここは宮脇檀さんが創ったコース。
宮脇さんの教えというのがあります。

教師は教えるプロに徹すること・・・
日本の大学は本当に分かる奴だけでいいと言う感覚がまん延しているように思います。
とにかく、アメリカのように必死で教える・・・。

「教師には教育の義務がある」、
「楽しい授業」、
「学生との相互的な関係」、
「あらゆる方法を駆使する」、
「身体にすり込め」・・・・などの教育方針。

宮脇さんが学生達に毎週のように出していた塾長通信は
「身体で覚えよう」
「自分で考え自分で動く」
「好奇心を持つ」
「身体を動かすことを厭わない」
「面倒くさいといわない」
「女だから、男だからと言わない」
など・・・。

久しぶりに手取足取りで1年生を教えた・・・自分も教師になったのか?とつくづく思う(笑)。。
実務家としては距離のある仕事だと思っていたのですが・・・すがすがしい感じがしました。

居住コースは宮脇さんが
先ず、中村好文、杉浦伝宗、木下庸子の3人の吉岡賞受賞者、
図面を描かせたら日本一(笑)の中山繁信さん・・・等を呼び寄せたところからスタート。
その後、それぞれが声を掛けてメンバーがあつまる。
ぼくは中村さんに「ギャル30人・・・」ということで、まっていましたとばかり参入した口。
学閥に捕らわれず、多様な価値観の教師陣。
日本の大学にはめづらしい、宮脇私塾的な様相が残る不思議なコースです。
by satoshi_irei | 2008-04-14 22:53 | ・住まい・建築 | Trackback | Comments(7)
Commented by kazuo-nakazato at 2008-04-15 10:10
まだ製図は手描きから始まるのですね。
鉛筆を回しながら線を引いた時の喜びが思い出されます。
Commented by satoshi_irei at 2008-04-15 13:03
中里さま
まだまだ鉛筆を回すまでには至りません(笑)
Commented by tanaka-kinoie at 2008-04-15 20:55
やはり最初は製図板なんですね~
昔は生産工学部と言えば女性は皆無でした。
我々は薬学があるお隣の東邦の学食へよく行きましたが・・・(笑)
Commented by tokyomachiya at 2008-04-16 00:40
一昨日、例のMさんと、日本の大学のケンチク教育は、作家性に重点を置きすぎて『研究活動』が御座なりにされている。大学教育の基本は研究にあり、研究の成果を具現化するのが設計活動。このバランスを大切にしないと大学ではなく設計訓練校になってしまうと、酒のつまみにしていました。
Commented by satoshi_irei at 2008-04-16 09:45
田中さん
芸大でも道向こうの音校(音楽部)へ行きました。
人種が違います(笑)
Commented by satoshi_irei at 2008-04-16 09:57
迎川さん
Mさんって東大の・・・ですか?
荒唐無稽な卒業設計が多産されるのも現場でも話題になります。
もっと社会と繋がることが大事か?・・・学生だからむしろもっと自由で・・・
と言う意見といつも半々。
Commented by tokyomachiya at 2008-04-16 17:48
伊礼さん、神出鬼没な共立女子大のカワイイMさんです。
実社会に出てはなかなか出来ない、地道な研究活動。
実はこれが知的基礎体力を作るんですね。
それを持たない作家思考が、軽薄な表層デザインを産むんですね。
きちんとした知的体力の上には、連続した作品が並びます。


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