

千葉県坪井町に建つ家。
4人家族のための延床34坪の住まいです。
南に公園が広がり、のんびりとした風景が広がります。
敷地をはじめて見たときも、
そんなのんびりとした気分が(笑)表れた民家になればいいと思いました。

玄関とカーポートは家の裏側にありますが、
表(南)から普段は出入りすることになるような、そんな開き加減の家です。



南に開口3600ミリのフルオープンできる木製建具が仕込まれています。
道路から距離が近いので掃き出しとせず、1階床面より300ミリ上げて視線をかわしています。
そうすることで外に開きつつ、内に溜まりができた・・・
意識が外に向かいつつ、内にも向かう・・・面白い効果となりました。


南側の吹き抜けにはスノコ状になっていて、上部に洗濯物を干したとき、見えにくくなっています。
OMソーラーの空気が上っていって、晴れていないときや
風が強くて土埃がひどいときのモノ乾し場としてちょうどいい場所です。
スノコのある部屋はタタミ間・・・子供たちの遊び場であり、ユーティリティであり、寝室でもある
多義的な空間となっています。こちらも300ミリ上がっていて肘掛け窓に繋がります。



その日はOMの集熱温度が58℃・・・室内はむしろ暑い。
日本の民家のテイストをやんわりと持ち込んでみた・・・という感じでしょうか?



下の写真は田中工務店の伊藤さんの写真に手を加えてみました(笑)
ぼくのカメラではこの広角は無理でして・・・。
外壁はそとん壁(高千穂ライフニクス)かき落とし。
内部仕上げ、ビーナスコート(日本エムテクス)・・・どちらも火山灰製品。
調湿、消臭効果に優れる100%自然素材。
写真の家具は搬入が間に合わず、実際のモノとは違います。
ダイニングは丸テーブル、リビングはちゃぶ台ではなくて、壁を背にしたソファがきます。
写真よりももう少しすっきりとした感じとなるでしょう。
設計:伊礼智設計室(伊礼智 島華子)
施工:
田中工務店(監督 伊藤慶夫)