ガラス無し空気集熱式ソーラーシステム 
ガラス無し空気集熱式ソーラーシステム _b0014003_948532.jpg

茨城県小木津で進めている空気集熱式ソーラー「そよ風」の現場である。

普通、空気集熱式は屋根にガラスが乗っている。
昔、それがとても醜いと感じていた、、、ソーラーハウスなんて嫌だと(笑)。

エーアンドエー時代は少しでもきれいに見せるため、
ガラス面をゾロで納めたりと(笑)、、大変な苦労を施工者にかけながら抵抗していた。
今は慣れてしまって、ガラスのない屋根が少し寂しい(笑)。

環境負荷を減らす努力は建築のメインテーマのひとつになりつつあることは確かなのだが
日本中の屋根がガラスだらけになってしまったら、景観としてどうだろう?
セミテンパライトガラスとは言え、地震時には心配、メンテナンスも負担が残る。
たぶん、ガラスがある限り、あまり普及しないだろうと思う。

ガラス無しで集熱ができれば、、、
それで採れるだけの熱量で足りる住まいのあり方を目指すのも
これからのソーラーの方向性のひとつである。

ガラスを載せれば温度は上がる、、、しかし、夏の暑さを呼び込む。
冬だけでなく、夏をも考えた空気集熱式ソーラーがあちこちで提案されはじめている。

今回はガラスをなくして、屋根の集熱空気層に「トモスの特性採熱板」(笑)を仕込んである。
それで採れるだけ熱を採ろうというもの、、、。
もちろんガラスのような効果は出ないが、ガラスを載せないメリットも大きい。


ガラス無し空気集熱式ソーラーシステム _b0014003_949453.jpg


現場は3月末日のオープンハウスに向けて順調に進んでいる。
内部の火山灰(薩摩中霧島壁、ビーナスコート)を塗りはじめたところ、、、。

現場帰りに昨年竣工した「那珂湊の家」によってきた。
小木津の家と同じ仕様(断熱のセルロースファイバーも一緒)でソーラーは無し、、、
それでも、朝と夜(8時以降)、FF式ガスストーブを動かす程度で、
昼間のダイレクトゲインだけで十分とのこと。
その話を聞いて、ソーラーがある小木津の家は楽だろうと思った。
by SATOSHI_IREI | 2008-02-29 10:17 | ・住まい・建築 | Trackback | Comments(6)
Commented by fuRu at 2008-02-29 11:29 x
この「トモスの特性採熱板」
私も使う予定です。
3階建ての屋根面です。
Commented by studio-tsumugi at 2008-02-29 11:45
電車の窓から年月の経った集熱ガラスを見るたび、う~む…と思っていました。
ガラスを載せないメリット。 屋根がしっくりと見えます!(笑
Commented by SATOSHI_IREI at 2008-02-29 13:40
studio-tsumugiさん
土埃がおおい土地ではガラスの下に入ってしまって集熱面が茶色になりますね。ガラスがない方がいいにはいいのですが、、、。
Commented by SATOSHI_IREI at 2008-02-29 13:47
古川さん、屋根勾配8、5寸くらいにすると結構いいらしいですよ。
「トモス特性スーパー採熱板スペシャル」と書いて発注して下さい!!(笑)
Commented by tokyomachiya at 2008-02-29 16:09
国立公園内は屋根にガラスを載せてはいけないんですよね。
鎌倉のような景観地域も同じです。
以前、箱根の家に友さんと御一緒する車中、ガラス無しにして、鉄板二枚重ねで何とかならないかと言ったら、熱の波長に始まり、鉄板に当たった時に熱が出る仕組み等々OM原理を得々と説明され、だから出来ないって言っていたのに・・・。(笑)
欲をかかなければできるんですね。
どの程度集熱量が落ちるのか実測レポートを期待します。
理屈からすれば、風量を多くして低温集熱型にすれば、大きなロスは無いはず。
8.5寸勾配は、メンテナンスのことも考えたデザインが必要です。
Commented by SATOSHI_IREI at 2008-02-29 16:44
ガラスを載せると8、5寸はメンテが大変ですが、載せないから楽、、、シンケンがそうです。
ガラス無し集熱面の表面温度に近い、集熱温度を目指すだけだと思いますから、、、
そうすると風量が多い方がいいのは確か。
「トモス特性スーパー採熱板スペシャル」(笑)を入れると
抵抗がかかって風量が出ないのではないか?
という奥村まことさんの指摘がありましたが、
現場で測定してみると、確か8、6m3/minは出ていたので大丈夫です。
詳しくは友さんからまとめて、得々と説明があるでしょう(笑)。


<< たくさんつくりすぎてしまう。 住まいの環境アワード2008 ... >>