事務所でお昼ご飯を作る理由
事務所ではほぼ毎日、お昼ご飯をつくっています。
決して十分でないスタッフの給料を賄うというよりも、
同じ釜の飯を食う仲間でありたいという気持ちからです。
COMPANY(会社、仲間)という語源は
同じ釜の飯を食うという意味だったと記憶していますが、
同じものを一緒につくって食べると言う行為はとても結びつきが強くなります。
身体や精神の源をつくり、健康を子供達(仲間)に伝え、美味しさの喜び、記憶、
コミュニケーションの促進、料理の段取りから予算監理まで、、、。
自分たちの生活(生き方)を伝える大きな役割が
「一緒につくり、食べること」だと考えています。
「古くて新しい事務所」(伊礼智設計室)のキッチンは
築45年の木造の平屋を改装したもの。
幅1950ミリの中でお昼ご飯が作れる程度の性能と
事務所のみんながスムースにアプローチできるよう、
食器棚とキャスター付きの作業台の廻りをぐるっと廻れる動線を確保しています。
それが打合わせコーナーからの死角を創り、
内部の打合わせ兼ダイニングコーナーからも雑多なものが見えにくくなっています。
ミャスター付きのワゴンには中華鍋やスープ鍋、
ボールやフライパンなどが収納されていて横から出し入れします。
正面からはキッチン道具が見えないように、、、。
新建築 住宅特集2007、4月号
建築雑誌オールレビュー