昨年末に竣工した「ヤマモミジの家」(東京練馬区)。
はじめて敷地を見た時、直角のない敷地は方向感覚が狂って苦労した。
その不思議さをそのままプランに反映できたら、、、と5角形の母屋にブリッジを掛け、
下をカーポート、その上を寝室とした。
ガレージのような空間が、小さな家に半戸外的な豊かな空間をもたらすように思えた。
町と家の間には株立ちの大きなヤマモミジ。

ロフトへはハシゴ仕立てで
踊り場に出て、さらに上がる。
踊り場が1帖の小さな読書コーナー
のようになって楽しい。
リビングには造り付けのベンチが備え付けれている。
ベンチはライティングデスクと一体となり
キッチンへと繋がっていく。


なかなか変形した空間の面白さが、ぼくのカメラでは捕らえることができない。
この平面に関係なく屋根が架けられている感じが撮れない。


リビングから和室(寝室)を見たところとその折り返し。
途中にトイレとご主人のための小さな音楽室がある。


この家の障子は矩形に動かして引き込める。
戸袋が1カ所にしか取れないときの非常手段なのだが
何とかスムースに動いている(笑)。


左は日比野化学工業で販売しているオリジナルのハーフユニットバス。
木建ての引き戸が使えること、追い炊きの循環器からの漏水対策が用意されている。
右の写真はエアコン1台で1階の床暖房を試みたもの。
以外とうまくいっている、、、夏場の冷房がどの程度効果があるか楽しみ。

ロフトからリビングの吹き抜けをみたところ、
プランと屋根の架け方がお分かりになるだろうか?
変形した空間の光の反射具合が面白く、
ちょっとシュールな雰囲気が楽しい。
ヤマモミジの家
設計:
伊礼智設計室(伊礼智 森泉綾)
施工:相羽建設