新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部
新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部_b0014003_10152319.jpg
新建ハウジングプラス1の連載も8回目となりました。
1年間連載して、本にまとめていただけるとの事、、、。

新建ハウジングというのは工務店向けの新聞です。
その別冊の連載ですから読者が工務店の方。
というわけで、文章の節々に「工務店の設計」を意識した「言い回し」が見られます。

最初は若い設計者や一般の方々を射程に入れて書こうかと迷っていた(欲張って)のです。
そうするとどうしても実務的な話から遠ざかって行きます。
最近は典型的な「建築の実務書」と
ひと味違う「実務書」になればと思えるようになりました。
その方が内容がブレなくていい本になるのではないか?。

建築家というのは既存の世界(社会あるいはシステム)の不具合を見る目があって、
それに対して提案ができる設計者であると思うのです。
実務書であっても
そのような「作家」としての「中身」がある本となるかどうか、、、ですね(笑)
地味ながらもそうありたいとは思います。


新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部_b0014003_10153842.jpg新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部_b0014003_10155296.jpg

今回は開口部について、
「考え」とうちの事務所の「スタンダードな仕事」をまとめてみました。

最近、あちこちで
工務店向けの設計セミナや雑誌で
ノウハウをオープンにして困る事はありませんか?
工務店が伊礼さんのような設計ができるようになると困りませんか?
と聞かれるようになりました(笑)。

それはまあ、ほんとに同じような設計ができるようになったら困るかもしれません(笑)。

しかし、大したノウハウでもないこと(笑)、
簡単にマネできるものでもないこと(設計は全体のバランスなので)、、、
などと答えていたのですが、実は先のことはよく考えていないのです(笑)。
いろいろとオープンにしても、さらに頑張れば悪い事はないのではないか?
その方が慢心に陥らなくていいのでは?くらいにしか思っていません。

実際、僕に依頼してくれる方はこれからも、
「設計事務所並みに設計がうまくなった工務店」の仕事を見て、
それでも僕に頼みたいと思っていただける方々でしょうから(笑)、
むしろ仕事がやりやすく、安定した質が保てると考えています。
そう受け取る方が幸せなのは確かでしょう(笑)、、、
というわけで、工務店の皆様、遠慮なく設計うまくなって下さい(笑)。


新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部_b0014003_1016955.jpg新建ハウジング プラス1  連載8回目(9月号) 開口部_b0014003_10162643.jpg


どこからともなく聞こえてくる噂によると
この連載、予定よりも長く続けさせられることになるかも知れないらしい(笑)。
by satoshi_irei | 2007-09-06 13:33 | ・掲載誌 | Trackback | Comments(8)
Commented by tokyomachiya at 2007-09-06 21:51
この連載で、新建ハウジング誌の契約工務店が増えたとか。
連載延長、現実になりますよ。
たいしたノウハウを持たない建築家ほどディテールを隠したがるものです。建築は全体のバランス感覚ですから、これは簡単にマネはできません。この作家性を持った建築家は、何も隠すことはなくなります。
それにしても、設計スクールとこの連載で、確かに工務店の設計は向上しています。下手な設計事務所は太刀打ちできないぐらいに・・・。
Commented by satoshi_irei at 2007-09-07 09:33
確かに設計うまくなりましたね。
工務店の場合は図面をたくさん書かないで
いかに質を安定させるかが課題ですね、、、そのシステムづくりでしょうね。
Commented by kazuo-nakazato at 2007-09-07 09:54
私もこの連載の愛読者です(笑)。
設計スタッフが伊礼さんの設計スクールに行きたいと申し出てきていますので
その時はよろしくおねがいいたします。
Commented by FADO at 2007-09-07 10:05 x
初めまして。熊本で設計事務所を営んでおります。新建ハウジングは独立してからずっと購読しています。伊礼さんの連載が始まりまたまたハマりました。これまでの連載ずっと拝見してみて、住宅の設計者としての気づきを多く頂いています。どこからともなく聞こえてくるウワサではなく、本当に長い連載を期待しております。また、この連載が本となった時には是非購入させていただきます。楽しみです。
Commented by yui-arc at 2007-09-07 12:32
バランス、そうバランス感覚ですね。
いいとこ取りは墜落です。
早く本にならないかなと連載中に不謹慎ですが考えています。
頓首
Commented by satoshi_irei at 2007-09-07 15:30
FADOさん
はじめまして、読んでいただきありがとうございます。
単行本になる時には、写真など、、、
かなり手を入れる事になると思いますので
違う本になるかもしれません(笑)
Commented by satoshi_irei at 2007-09-07 15:31
yui-arcさん
そんなんですよね。
部分の詳細ではなくて、「難しい全体のバランス」である事に気づくかどうかですね。
Commented by satoshi_irei at 2007-09-07 15:33
中里さん
了解です。先程、正吾さんと打合わせをしていたところです。
今回はしんどいと思いますよ(笑)。


<< 相変わらずの迷路 デッカイ おはじき >>