上海豫円(よえん)の路地裏
上海に行くとまず、豫園(ユーユェン)は外せない。
明の時代(1559年)の江南式庭園。
上海を代表する観光スポットなのでショッピングにもいいのだが、、、
うちの事務所の一番の目的は、豫園の脇の豫園老路の商店街の裏路地(笑)。
路地という路地に入っていく、、、(笑)。


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裏路地の生活が見たい、、、北京のフートンを思い出させる。
洗濯物が干された路地をかまわず入っていく、、、追い出されるかと思いきや
にこにこと話しかけてくれる。
狭い路地幅(2000〜2300)。路地にそれぞれの家の生活がはみ出ている。
キッチンの機能の一部が外へ出ている、、、沖縄の昔の民家の台所廻りみたいだ。

西沢立衛の森山邸のように、家の中の要素が分離して
敷地の中に配置され直しても楽しそうな感じがするのは、
このような豫園の路地裏や北京のフートンを思い起こさせるからなのかもしれない。
とにかく、その方が気持ち良さそうなのだ。


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これからの住宅設計の可能性のひとつとして
住宅1軒で町に対してよい影響を与える事ができるかどうか、
まち並みに寄与できるか、、、だと思う。
建築界だけに通用する批評性を超えて、
一般の人たちが共感してもらえる、社会に対する提案を持ち得るかどうか、、、。

旅行先でその地の生活を見る意味は
それに対するヒントがある、、、あるいは「気づき」があるからだ。

だから、観光地はほどほどに裏通りへ脚が向かう(笑)。
事務所のスタッフたちはというと、、、さすが「建築少女」、喜んでいました(笑)
by satoshi_irei | 2007-07-29 15:15 | ・建築巡礼 | Trackback | Comments(8)
Commented by よねとも at 2007-07-29 21:14
こういう路地の風景は、住人同士の秩序や信頼関係が根底にしっかりあるのでしょうね。
住宅1軒が町に与える影響を、その町(の人)がどう受け入れるか、、、
も気になるところです(笑)。
住み手の姿勢も問われますね。
Commented by tokyomachiya at 2007-07-29 23:45
豫園は東京で言うと浅草のような雰囲気の街ですよね。
一歩裏に入ると、あのけばけばしい色や人ごみが無くなり、人たちの生活が主役になる。
僕は漢方薬の店や判子屋やレストランにいたので、残念ながら路地裏には行きませんでした。
その代わり、地球ゴマと宇宙ゴマをゲットしました。
「おとうさん、もう!こんなとこ臭くてつまんない。」By工作員だったのでは?
Commented by yui-arc at 2007-07-30 12:28
市井をつぶさに観察することは住宅設計に密接に関わっている気がします。私も裏路地大好きでちょっと怖がりながらもついつい裏路地を探検してしまいます。
Commented by SATOSHI_IREI at 2007-07-30 16:34
よねともさん
塀や門扉をなくすだけでもお互いに楽しくなるよ、、、、
だけでもいいのですが(笑)。
Commented by SATOSHI_IREI at 2007-07-30 16:38
迎川さん
工作員は上海の臭いと料理の味(香り)がダメだったようです。
ただ、郊外にいくと緩和され、少し好きになったといっていました。
「韓国」の方がず〜といい!!と言い張っています。
Commented by SATOSHI_IREI at 2007-07-30 16:42
yui-arcさん
路地空間は家の内と外がごっちゃになって、
小さな空間やそれぞれの居場所があったりと、、、面白いですね。
Commented by kazuo-nakazato at 2007-07-31 10:12
路地裏大好きです。
その土地の生活観が見られる、味わえるところが刺激的でいいですね。
日本の住宅街でも裏道が好きです。
人生も・・・笑。
Commented by SATOSHI_IREI at 2007-07-31 13:03
中里さん
地域工務店も設計事務所も日本経済の路地裏を歩んでますしね(笑)。


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