

東京町家・あずきハウスのオープンハウスと同時に
竣工後1年9ヶ月めの9坪の家も同時にオープンハウスを設けさせていただけた。
よく聞かれるのは、本当にあの緑のスクリーンでプライバシーは大丈夫なのか?ということ。
もちろん、完璧では無い・・・しかし、竣工時と比べると、
冬とはいえ、クロチクのスクリーンも密度を増した。
完璧に町を遮断することが目的ではなく、「ほどよい関わり」のために植物を利用する。
しかし、KOKONOMAさんの器量によるところが大きい(笑)
建築評論家の植田実さんがいらして、「住まい方がいいなあ・・・」と微笑みながらつぶやいた。
住まい方で住宅という建築は生かされるとつくづく思う。
昔、清家先生が授業の中で「芸術とは何か?」と聞かれたときに
ちゃんと答えなければならない歳になった・・・とニコニコしながら話してくれた。
「この歳になってもまだ分からない」というのはずるい(笑)・・・と。
清家先生によると「一度見て、また見たくなるものが芸術でいいのでは?」ということだった。
いい住宅とは何か?・・・といわれると答えるのに窮する。
まだ、答えられる歳では無いのだが、清家先生を参考にすると
「また、見に行きたいなあ・・・」とか「住んでみたいなあ」と思える家が
いい家ではないかと思う・・・9坪の家は何人もの人がまた、見に来てくれた。
住んでみたい・・・といっていただける方も多い。
設計、施工、住まい手のバランスの取れた家だと思う。
設計:
伊礼智設計室(伊礼智 森泉綾)
施工:相羽建設(監督 和田さん、 大工 高橋さん)
日本建築学会 作品フォーラムにて9坪の家の見学会