精華シェフ・宮本静夫さんの新たな旅立ち
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静華シェフの武者修行

宮本静夫さんの中国料理「静華」が来年3月いっぱいで店を閉じる。
詳しくは上記、小池さんのブログを読んで欲しい。

5年前、小池一三さんのご紹介で
僕は浜松にある宮本さんの店(中国料理・静華)のインテリアを設計した。
宮本さんは小池さんの友人で優れた料理人である。

東京で自分の料理を試してみたい・・・そんな思いから、店探しからはじめた。
店探しだけでなく、彼が注目している料理人の店にいっしょに食事にも出かけた。
熱心で繊細で、美的な感性に溢れた方だと思った。

結局、地元の強い引き留めに会い、
浜松の再開発地区のビルの1階に新しいお店を持つことに。

彼の作る料理はひと言で言うと「ピュア」・・・
器でいうと青磁のように、すっきり、繊細で透明感のある料理。
だから、新しいお店では
新しい器を陶芸家の中野吾郎さんにお願いして、彼の青磁であつらえた。

新しいお店も順調・・・料理人として十分な成功を収めていたはずである。
ところが先日、宮本さんからお電話をいただいて、店を休みたい・・・というお話。
理由は明言しなかったがいろいろと考えられている様子だった。

しかし、まさか店を閉めて中国で1年間修行するとは・・・。
「近代化の波の中で消えてしまうかもしれない伝統菜や庶民の生活の知恵」を学びたい、
「今なら、まだ間に合うのではないか?」、「中華料理の新味」にたどり着くために・・・。

その行動を真似ることはできないけれど、その姿勢は持ち続けたい。
by SATOSHI_IREI | 2006-09-17 16:21 | ・住まい・建築 | Trackback | Comments(5)
Commented by yui-arc at 2006-09-18 18:50
とても勇気の要ることだと思います。
その姿勢はきっとどの世界にも通ずるのでしょうね。
少し勇気づけられました。
Commented by SATOSHI_IREI at 2006-09-18 19:15
yuiさん
日常のしがらみを振りほどかないと
「新味」にたどり着けないのではないか?と思う反面、
日常の中からしか到達できないこともあるように思えて
「大賛成」というわけにもいきません。
Commented by th0031 at 2006-09-18 21:28
私も一度小池氏に連れられて伺ったことがあります。
そうでしたか、伊礼さんの設計でしたか。
僕は少し池原義郎を思い出しました。
Commented by SATOSHI_IREI at 2006-09-18 21:46
th0031さん、
今なら、より、宮本さんの世界を表現できるのですが・・・。

3月までに何度、彼の料理を食べられるだろうかが、今の心配です(笑)。
Commented by woodlot at 2007-02-23 22:13
御無沙汰しております。
昨日、静華に行ってきました。
中国に武者修行に行くと聞いていたので、
それまでに是非もう一度と思っていました。
なお、営業は3月25日までと聞きました。


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