手前から和室、リビング、ダイニングの配置となります。
奥が東・・・その奥にも土地があって、将来庭になる予定。
奥の開口をL型にしているのは将来の庭に開こうとしたためです。
手前の和室は戸襖で仕切ることができます。
仕切ったときも空間の繋がりを残すために、鴨居を吊りボルトで吊って、
ふわっと浮かせて見せています。
見付27の鴨居ですが、実際は裏で補強されて(笑)もっと厚みがあります。
和室はお茶の間的に使われます。
玄関の脇で、かつ、おばあちゃんのテリトリーとの「あいだ」を取り持つ役割を
持たせてあります。
リビングの天井上部には小さな換気扇が仕込まれています。
ストーブの暖気をそれで2階の寝室へ送り込もうという考え。
和室真ん中あたりにガラリのついた家具があります。
そこが、OMの立ち下がりダクト・・・下部に手動の切り替えダンパーが隠れています。
住宅工房SORAの切り替えダンパーは手動が標準。
半開きで室内吹き出しと床下蓄熱モードの両方が可能なため、重宝しているらしい。

浪江は比較的暖かいところですが
ここは障子を入れて断熱性能を上げています。
障子はいつもの「吉村障子」・・・。
見付18ミリで框と組子とゾロで君だ、大割の講師のような障子です。
薪ストーブの位置で、リビングとダイニングを緩やかに分けていますが
ストーブ床のタイルを流れるように和室側へ伸ばし(緑を置いたりできる)、
鴨居と共に水平の意識を出しています。
設計:伊礼智設計室(伊礼智 梅田冴子)
施工:住宅工房 SORA(監督 井出賢司)
写真:西川公朗