先日、東京町家セミナーで
吉井町の家(住宅特集1996年、8月号 TOTO通信 2000年、vol1)の話をした。
丸谷さんの所から独立するちょっと前に担当した住宅である・・・10年も経ってしまった。
ご年配のご夫婦、延べ床30坪の小さな住まい。
OMソーラーをベースに、補助暖房として
ポット式石油ストーブの煙突に手を加えて、煙道採熱方式で床暖房を試みている。
「終の住処だけど、ちょっとしゃれた家にしてね・・・」、
「カーポートから濡れないで家に入れるように・・・」という要望だったと思う。
廊下がなく、階段廻りをぐるっと廻れるようにした。
玄関もサンルーム代わりにした・・・見た目は普通だけど、少し普通でないプランとなったと思う。
完成後4〜5年経って、TOTO通信の取材で林昌二さんたちが訪れた。
珍しく、林さんが誉めてくれた。
その頃,亡くなられた奥様の林雅子さんが病気で伏せていた頃ではないかと思う。
たぶん,そんなこともあって、このような家が心の琴線に触れたのだろう。
そのときのテーマが「母なる人の家」・・・
確かにそんな感じのする家だったし、そんなクライアントだった。 伊礼智