東京町家、9坪のOMソーラーハウス、、、階段の話
階段の位置と形はプランを左右する。
上下の動線を唯一、繋げているわけですから当然です。
玄関の位置も同じように内部の動線に大きな影響を与えます。

この家ではその玄関と階段をまとめました。
小さな家なのでわざわざ立派な玄関を作るスペースもないので
階段下を玄関で利用しています(玄関のない家みたいなもんです)。
階段の上がり口の横も収納で利用・・・階段の「頭からしっぽ」まで、ちゃんと使い込んでいます(笑)。

階段の材料はi−works標準の欧州パイン・・・
木目が男らしく、固い感じで主張が強いのですが、ほんのり艶があって、
シンプルな小さい家でも何とか馴染みます。
無垢の木を使いながらも、もくもくした感じを押さえめに設計して、
全体に等質感を創るのが小さな家の気持ちよさのひとつではないかと考えています。

階段の壁はシナベニアで軽めに、間仕切り壁程度の存在。
そこに開口を設けて、移動しながらリビングがちらっと見え、広がりを感じられるようにしてあります。
「軽み」を持たせて設計していますが、数年後、木がやけてちょうどいい感じになるのです。

設計:伊礼智設計室(伊礼智  森泉綾)
施工:相羽建設

東京町家、9坪のOMソーラーハウス、、、階段の話_b0014003_11235638.jpg東京町家、9坪のOMソーラーハウス、、、階段の話_b0014003_112482.jpg
by satoshi_irei | 2005-05-20 11:34 | ・東京町家・9坪の家 | Trackback | Comments(4)
Commented by tanaka-kinoie at 2005-05-20 15:42
なるほど「頭からしっぽ」まで良い表現その通りです。
確かにサザンイエローパインは綺麗ですし適度な存在感です。
先日の成田東の赤松も同じ系統ではありますが、この黄色味の良さはこの材の特徴ですね。
この家を見れなかったのは残念です。
今になって後悔しています。
Commented by satoshi_irei at 2005-05-20 16:00
田中さん、
この木を初めて使ったのは、志木の家でした。
相羽さんの提案で使ったのですが、
初め、男らしい板なのであわないかな?と思ったのですが、艶があって悪くないですね。時々割れますが(笑)・・・無垢板なのでしょうがないですね。
Commented by hinata_gkc at 2005-05-21 22:44
写真のせいでしょうか?
階段室がピンクに見えて、やわらかい感じします。
男らしい板を女性的な色合いでつつんでいる感じ?
Commented by satoshi_irei at 2005-05-22 10:57
hinataさん、
ダウンライトのせいかも知れませんね。
この階段はi−worksの標準階段のひとつですが、
物件ごとに合わせて微妙に変えています。そういう工夫で随分違って見えるんだなあということがこの仕事で再認識しました。
窓の付け方ひとつ、照明の位置ひとつで空気が違いますね。


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