階段の位置と形はプランを左右する。
上下の動線を唯一、繋げているわけですから当然です。
玄関の位置も同じように内部の動線に大きな影響を与えます。
この家ではその玄関と階段をまとめました。
小さな家なのでわざわざ立派な玄関を作るスペースもないので
階段下を玄関で利用しています(玄関のない家みたいなもんです)。
階段の上がり口の横も収納で利用・・・階段の「頭からしっぽ」まで、ちゃんと使い込んでいます(笑)。
階段の材料はi−works標準の欧州パイン・・・
木目が男らしく、固い感じで主張が強いのですが、ほんのり艶があって、
シンプルな小さい家でも何とか馴染みます。
無垢の木を使いながらも、もくもくした感じを押さえめに設計して、
全体に等質感を創るのが小さな家の気持ちよさのひとつではないかと考えています。
階段の壁はシナベニアで軽めに、間仕切り壁程度の存在。
そこに開口を設けて、移動しながらリビングがちらっと見え、広がりを感じられるようにしてあります。
「軽み」を持たせて設計していますが、数年後、木がやけてちょうどいい感じになるのです。
設計:伊礼智設計室(伊礼智 森泉綾)
施工:相羽建設