キッチンに立つとリビングに対面して、
なおかつ、アプローチ部分と庭が望めます。
キッチンから住まいの様々な動きが
感じられるのもいいものです。
リビングの対角線上に和室があります。
小さめの家なので対角線に視界が抜けて、最大視角を得ることは
広く感じる基本的な手法です。
和室には炉が切られ、お茶室としても使われます。
和室は前述したように、落ち着いたリビングのために
東面と北面の中庭とともにクッション的空間の役割を担っています。
東面の高窓はご近所の庭木を借景させていただいて、
リビングからの最大視角をさらに拡張しています。
左下は北面の中庭への通風のための昔風の無双窓です。
リビングから床面を流れる風を確保、
涼しく住むためには床面の通風は欠かせません。
洗面所は赤松でなくて、サワラの幅広材を張っています。
浴室から壁・天井が繋がるように同じサワラで仕上げ、
家の隅から隅まで、板のテイストで統一しています。
床も壁も同じ「板のテイスト」でまとめた家は
初めてですが、プライマリーなテイストがとても心地よいと思いました。
ただし、くどくならないような納まりの工夫が大事です。
設計・伊礼智/伊礼智設計室 (担当 梅田冴子)