先日、丸谷博男さん主催の梅ヶ丘アートセンター恒例のワインパーティにいってきました。
アートセンターの裏には坂本一成さんの出世作、代田の町家があります。
家型のシルエットで(その辺の話は難しくなるのでやめます)
丸谷さんのところにつとめていた頃、
いいプロポーションの建物なので、時々、見に行ったものでした。
この家は町との関係が面白い。
家型のフォサードを潜って中庭からアプローチし、
町を引き込むようになっているのが特徴なのですが・・・
個人的にとても親近感を感じるのです。
それはなぜかというと、中庭の奥に、目隠しの塀があるのです。
高さが人の頭の下くらいかな?・・・これはもう、沖縄でいう「ヒンプン」です。
中庭のボイドで引き込み、奥で「ヒンプン」で受け止める・・・
非常にうまい「町との関係」だといつも感心します。
閉鎖的でない、かといって開放的でもない、不思議なたたずまいなのです。
この絶妙な「町との関係」を持った
代田の町家に敬意を表して「東京町家的なモノ」と認定したいと思います。 伊礼智