打ち合わせで久々に麻布十番へ。
杉の間伐材を利用したシステム家具のデザインを頼まれる。
この手の仕事はどう動かすかが大事だ・・・流通で決まると言ってもいいのではないか?
そこで、ほとんど失敗する。
タニタハウジングウエアのガルバ・スタンダード半丸のときも
オリジナルハーフユニットバスの時も、自分の身の回りのインフラからスタートとさせた。
自分にはそれしかできないと思う。
そんな形でやってみようと言うことになった。
いつも通り・・・・「やれることはやります」と答えた。
帰りになつかしい、「きりん屋」に寄る。
昔のままにあった。
当時は売っていなかったカレー粉を数種類買った。
うちの連中もきりん屋のカレーが好き・・・喜ぶだろう。
基本のカレー粉を使い、なすや鳥、タマネギににんじん、トマトホールで
きりん屋のレジピに沿って、一場と小倉が作ってくれた。
なにやら、濃くがないような事を言っている・・・。
打ち合わせが終わって、味見をしてみたら、確かにそう。
味のベース(スープを使うとか)は自分で考えることだったのか?・・・
ウスターソースを入れようかと言う話もあったのだが、
きりん屋さんに敬意を表してレシピ通りに進めた。
塩をすこしづつ、足して見た。
あるところで、一気に美味しくなった。
・・・「塩加減」恐るべし。
設計もそうだけど、物足りなさを材料や過度のデザインの足し算で
解決ぜず、単純に解くことを心がけた方がいい・・・
うちの事務所の設計はそんなものだと思った。
だから、いつも地味・・・(笑)。
店頭売りのキリン屋のカレーは
水を使わず、スパイスと野菜の水分で作り上げる
単純な構成だが、芳醇なスパイスの香りにひきつけられる。
きりん屋のカレーを食べていた頃・・・
「ワークショップ」の設計した「あなぐら」や「ツタ館」などもよく出かけた。
その跡地が今の六本木ヒルズ。