土曜住宅学校  庭的なもの・・・だれのものでもないスペース(長谷川豪)
b0014003_1048823.jpg
10月18日は土曜住宅学校の2回目。
六本木の国際文化会館にて、長谷川豪さんを迎えて行なわれた。

「7 HOUSES」と題してこれまで手掛けてきた住宅を
完成物件とプロジェクトを交互に紹介していただく。

長谷川さんはよく「庭」という言葉を使う(本人は意識していないらしいが・・・)。
その「庭」という概念が長谷川さんの設計の「核」ではないか?と思い、
質問をそのあたりに絞ってみた。

長谷川さんの建築はすべてが「庭(外部)との応答」を考え抜いた結果だと思う。
「庭」を意識する理由をお伺いしたら・・・
「自分のものではないもの」、「誰のものでもないスペース」を創りたいとのことだった。

日本の建築は防犯や省エネの意識の高まりで閉鎖的になってきている、
あるいは作り手や施主のエゴが建築に傲慢な形で表れ、
町(コモン)に寄与していない・・・。

長谷川さんの言う「庭」とは、コモンに寄与できる「誰のものでもないスペース」を指している。
個人の頭の中で考えたこと、趣味を超えて、
「誰のものでもないスペース」にまで昇華することが新しい建築を生むと・・・。
そんな「庭」のようなもののあり方を探っているのだと感じた。

長谷川さんはひとつのプロジェクトで1000個ほどの模型を作る・・・。
以前、どうしてそんなにつくるの?という質問に
「千本ノックみたいなもんですよ」とのこと・・・(野球少年だったのだ)。
ぼくも少年野球をやっていた(本気でプロ野球の選手なりたいと思っていた)ので
言わんとすることがわかった気がした・・・(笑)。

気力と体力の限界を超えてノックを受けていると、動物的な神経がとぎすまされてくる。
建築を頭だけで考えるのではなくて身体(五感)で考え、
これしかない!という答えに出会うのである。

「千本模型」も50程度の案では大したものは出てこない・・・
500を超え(気力と体力の限界を超えたあたり)から本当にいいものが出てくる・・・
ということであろう(辛)。

建築家は考えることしかできない(造る分けではないから)から
とことん考え抜く、時間のある限り考えていきたいとのことだった。

「千本模型」と「庭的なもの」・・・この二つが長谷川建築の両輪のような気がした。
今後も「庭てきなもの」は深化していくことだろう・・・見守りたい。


b0014003_1046318.jpg


セミナーが終わって交流会。
終わった安堵感と達成感に包まれて、さらに講師の先生と語らう場がある。
やっぱり、この時がとても楽しい・・・。
来年はより楽しい企画で、「土曜住宅学校」を日本の住まいを学ぶ、
定評のある学校として定着させたいと思う。


b0014003_10462392.jpg

by satoshi_irei | 2008-10-19 11:14 | ・住まい・建築 | Trackback | Comments(7)
トラックバックURL : http://irei.exblog.jp/tb/9715399
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by Ryo Iida at 2008-10-22 15:11 x
先日は大変お疲れ様でした。
そしてありがとうございました♪


今回は設計者としての「考え抜くこと」の重要さを再認識させていただいたように思います。
それが建築家としての意識を高めるようにも感じました。
Commented by satoshi_irei at 2008-10-22 15:28
飯田さん
手を、身体を動かして考えないと・・・・ですね。
「千本ビール」なんてやってみようかしら(笑)。
Commented by oremama at 2008-10-22 17:30
伊礼先生
無念の新大阪最終新幹線ダッシュで会場を走り去ったものです。。
今回もありがとうございました。
あー懇親会、出席したかったです、長谷川さんのお話をもっと聞きたかったですし、話したかったです。
来年度の構想も進まれているようで、とても楽しみです。
Commented by satoshi_irei at 2008-10-22 18:19
oremamaさん
今度は泊まりましょう!!
来年は時間も含めて手を入れ直したいと思います。
来年!・・・うまく話が進めば面白い企画となるでしょう。
お楽しみに!!
Commented by adsan at 2008-10-22 20:33
今回は、所用で懇親会は断念しましたが、次回は参加させていただきますね。
Commented by satoshi_irei at 2008-10-22 21:45
塚本さん
そうでしたね・・・残念です。
でも、 次回の先生は酒の席では最強かも知れません(笑)?
面白いと思います。
Commented by hontouni-ii-ie at 2008-10-23 13:26
長野から参加させていただいた
杉野です。ありがとうございました。

長谷川さんの自分の家の中でありながら、
自分だけのものでない場所をつくるという考えは、とても刺激的でした。

この住宅学校で、多くの事を学ばせていただきたいと思っています。
今後とも宜しくお願いいたします。


<< 土曜住宅学校レポート REAL vol3号 に「小田... >>