建築雑誌オールレビューというのがある。評者によって厳しさがまちまちだが
住宅特集2007年4月号(うちの事務所が掲載された)の評者は岡部明子さん、、、
かなり厳しい方(笑)
今日、思い出してどう見てくれたか覗いてみたら、、、良かった。
こんな地味な仕事をきちんと見てくれた人もいたか?と
改装のアプローチに少し自信が持てた。
「社会性」のない建築家、やっている事を「社会化」できない設計者ではいけないと思う。
古くて新しい事務所
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◇ 特集[増築・改築・転用]【★★★☆☆】
こうしたテーマが特集になりやすくなった。
〈住宅=新品を買う〉という一般常識を変えていってほしい。
ただパラパラ繰ってみると、特集テーマすら見えてこないくらい、みんな〈新しい〉。
単なるスケルトンとして既存建物を活用したものが多い。
そのなかで、価値観を変える可能性を感じさせたのが、
伊礼智の事務所。〈不動産のトレーサビリティ〉をオープンにして、
賃貸を改装しようとするときに障害となる現状復帰を克服しようとする試み。
前掲連載〈まち居住〉の発想に立てば、単体では新築でも、
まち全体としてみれば増築・改築・転用の果てしない繰り返しだ。まちは新築できない。
[今号の評者、建築&住宅メディア研究会 岡部明子]
◇岡部明子(おかべあきこ)
建築家、千葉大学助教授。スペイン、バルセロナに10年暮らすうちに、関心が建築単体から都市や地域へとシフト。
現在は、EUレベルの環境・地域・空間政策を中心に調査研究。合わせて、脱近代思想の公共空間論を模索中。
著書に「ユーロアーキテクツ」「サステイナブルシティ」(学芸出版社)、「持続可能な都市」(共著、岩波書店)ほか。
◇建築&住宅メディア研究会
代表:細野透
会員:今井早智、岡部明子、神谷徹、高橋靖一郎、萩原詩子、平塚桂、守山久子