伊礼智のお薦め本
来月から始まる本屋さんのトークイベント用にお薦め本を5つ出せ!!
と言うことで頭を抱えておりました・・・苦手です。

学生時代は慢性腎炎を患っていて、本を読んで暮らしていたくらいで、
色々な分野の本を読んでいるのですが、それぞれの時代でセレクトする本は変わってきます。

手に入らない本を選んでも主催者の主旨と違うでしょうし、
ウソついて、賢そうな、難しそうな本を選ぶ時代でもないでしょう。

微妙なところを考えつつ、建築本と料理に関する本のみにしました(笑)。
でもそれは、普段の仕事により近いものであったり、故郷の沖縄に繋がっていたり・・・
でウソではない。

そして共通することは著者の文章が好きと言うことです。
文体とか、文章のうまさに、子供の頃から興味があるのです。
読んでいて、文章が心地よい、懐が深い、繰り返し読みたくなる・・・と言うことです。

こんな感じかな?と思い、とうとう選んでみました。
5つ超えましたが(笑)。

漫画本も加えたかったですね・・・(笑)。


お薦めの本(好んで読んだ本)

1,「吉村順三のディテール」住宅を矩計で考える 彰国社 吉村順三・宮脇檀 著
  
  設計は難しい全体をまとめることであり、矩計図とは難しい全体が総合された図面  
  であると思います。図面を描く重要さを教えていただいた本。
  この本のまえがきは何度も読み返したいと思える文章です。
  ぼくとつな吉村先生の文章ですが・・・笑。
  繰り返し開いて、本はぼろぼろになってしまいました。


2,「100万人の空気調和」 オーム社 小原順平著
  
  大学院時代、奥村昭雄先生から進められた本だったと思います。
  イラスト入りで熱と空気の原理を理解することにとても役立ちました。
  先生がOMソーラーを考える上でも役に立った本ではないか?と思います。
  初版が1975年ですが、物理は時代に流されません。


3,住宅建築 1983年11月号 特集:M&N設計室の仕事
  
  益子義弘さんと永田昌民さんの仕事が豊富な詳細図とともに掲載されてい  
  ます。学生の頃から繰り返し、繰り返し、読み込んできた雑誌。手の内を隠
  さず公表してきたお二人のおかげで、今の自分があるのだと思える号です。


4,「住宅巡礼」新潮社 中村好文著
  
  世界の名住宅を定評に流されず、独自の眼で読み解き、達者なイラストと
  文才に溢れた(好文という名前ですから)軽妙な文章でまとめ上げた、
  住宅への愛情溢れる巡礼記です。
  建築を難しく語ることなく、他の分野の才人にも評価される名著となったと思います。


5,「建築家の眼」 世界文化社 宮脇檀
  
  宮脇さんは無類の旅好きだったようです。
  写真も豊富で、宮脇流の都市や町、建築の見方、
  旅の作法の教科書だと思います。
  続編的に「旅は俗悪がいい」(グロビュー社)がありますが、
  こちらはどちらかというとエッセイ集。
  旅のスケッチ集「宮脇檀 旅の手帖」(彰国社)もご一緒に!!


6,「樹から生まれる家具」 農文協 奥村昭雄
  
  大学院時代の恩師。建築家であり、東京芸大の教授である奥村は、
  デザイナーの眼と職人の腕を持ち、科学者の頭脳と探求心、
  教育者の眼差しを兼ね揃えていた多才な方でした。
  その奥村の家具づくりを一般向けに紹介しています。
  単にデザインだけでなく、原木(げんぼく)の買い付けから、乾燥、
  デザインから制作まで取り組んでいます。
  一定の品質と安全性を確保するための治具(道具)から考えていくことや、   
  科学的に解析するアプローチは奥村の真骨頂。
  奥村昭雄の人柄を十分に感じられる本だと思います。
  一般向けに「木の家具づくり」発行:INAX 発売:図書出版社 奥村昭雄
  もあり、読みやすい。


7,「男のだいどこ」 文藝春秋 荻昌弘
  
  映画解説でおなじみだった荻昌弘さんは無類の食通で知られていました。
  あそこのあれがうまいとか、あの店の馴染みだとか、みっともない自慢話で  
  はなくて、実際にうまいと思ったものは、「君子、厨房に入る」をモットー
  に、自宅の台所で研究を重ねて同じものを創ろうとするのです。
  それがどれだけ大変か・・・料理人へのリスペクトも忘れません。
  男は積極的に食い物にかかわることが、バランス回復作業であると書いて 
  います(1972年当時)。
  食い物を通して世の中のひずみを理解できるとも・・・。
  食い物への興味を喚起させてくれた本であり、文章もこ気味良い。


8,「料理沖縄物語」 朝日新聞社 古波蔵保好
  (これは文庫で単行本は1983年に作品社より刊行) 
  
  若い頃は沖縄料理はうまいと思っていませんでした。
  繊細さや探求心に欠ける料理であり、沖縄文化もそのように思えました。  
  この本を読んで、沖縄料理が素朴ではあっても、決して粗野ではないこと
  を知り、故郷の文化に対する興味が涌き出でてきました。
  沖縄料理にまつわる上質なエッセイであり、当時の沖縄文化を知るための
  第1級本のひとつ。料理だけでなく、沖縄の母の優しさ、強さが伝わって
  くるのは著者の文章の素晴らしさ。
  この本に出会って、沖縄文化への気構えがしっかりしたおかげで、
  「オキナワの家」(インデックスコミュニケーション 伊礼智著 が書けたと思います。













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by satoshi_irei | 2013-02-06 21:22 | ・住まい・建築 | Trackback | Comments(0)
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